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2008/06/29

そういう季節

所用で渋谷へ出かける。
雨が降ってないので自転車で。

夜、暗くなった帰り、自転車に乗りながら見上げるはセルリアンタワー。
意識しなくても、側を通るとなぜかその高さについ見上げてしまう。
そしていつも無意識に重ねる映像がある。

私が見た瞬間、その高いビルの窓から不意に落ちる人。
ビルは暗く、窓はまばらに四角く明るい。
その逆光をたまに遮るシルエット、人型のシルエットが落ちて行く。
落ちる?あれは落ちてるんじゃない、舞ってるようだ。
ヒラヒラと舞うように、散るように、人間が落ちてゆく。
意外にもゆっくりと見えるもんだな、と思う。
雨とどっちが早いんだろうか、おんなじかもな、とか思う。

そんな虚空の映像が、現実のセルリアンタワーと別レイヤーで重なって見え、
こんな瞬間見たくないな〜、とブルッとし、映像を払いのけ、先を急いで自転車を漕ぐ。
たぶん“衝撃の映像”とかのTVで見た何かが残ってるんだろうな。
見たくないから見えてしまう、ああ、イヤだ。

そんな映像も忘れ、自転車が南平台に差しかかったころ、
横のマンションの上層階のベランダで影が動き、「ガサガサッ」と大きな音を立てた。
ビクッとして、また例の別レイヤー映像がよぎる。
(ついに映像のホンモノが…)と一瞬覚悟する。

しかし影と音の主は、笹だった。
ベランダに備え付けられた竹の枝葉が、風に揺られているだけだった。
走り抜けながら目の端に映った笹には、何やら紙切れのようなものも付いていた。
どうやら「笹の葉サラサラ…」の笹であるようだ、ということは、瞬時に分かったので、なんだ、そうか、と安心した。

(そうか、もうすぐ7月か、季節は七夕なんだな…)

ついそこまでやってきている7月に、気付きもせずに、今日まで過ごして来た。
明日からは笹を見ても驚かない。
こうして今年の七夕は、私に訪れた。

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