先日2011年9月5日に、小学校の食育授業に立ち会ってきました。
これは、フレンチの三國清三シェフが定期的にずっと行っている食育授業の一環で、今回は紙芝居を使って“食と命”について考える、という趣旨のもの。
その紙芝居の絵を、私めが描かせていただきました。
内容は、南米のビルカバンバという長寿で有名な村が、有名になってしまったがために欧米の食文化が入り、運動もしなくなってしまったため、短期間で寿命が縮んでしまった…という実際のお話。
この食文化について考えよう、という授業です。
私としても、やりがいのある内容でした。
ということで、せっかくなので現場を見学させていただきました。
↑ 担任の先生が情感豊かに紙芝居を読み上げる
↑ クラス全員が見入ってる…キンチョー! 三國シェフも端っこで一緒に。
↑ 教室で三國先生のお話。小学生とのフランクな会話が面白い。
↑ みんなしっかり引き込まれてる。最後は三國シェフの計らいで、私も皆さんの前で紹介していただき、小学生の質問攻めにあいました(笑)
いやしかし、絵の仕事をすることはあっても、それがどんな風に現場で受け取られているかは、なかなか知る機会がない。なもんで、後ろでドキドキと見守っていたんですが、先生が次の絵をめくると、「わーっ! わははは!」って笑いが起こるじゃないですか。
笑わすつもりで描いてないので、何を笑っているか分からないんだけど、こっちは。
けど、面白いページはみんな同じみたいで、静かなページはみんな静か。笑うページは揃って笑ってました。
…なんだぁ、結構ウケてるじゃないかぁ…!(涙) ホッとしました。
↑ 紙芝居の一部。どうやら面白い顔の人がいる、とか、おじいさんがムキムキ、とか、太ってる〜、とか、そんな事で笑ってるらしい。アルパカだけで笑う貪欲さ。ありがたい。
そして最後、授業の感想を言うコーナーでは、三國先生への感想などが挙手で発言されるのですが、「絵が面白かったです!」と言ってくれる子がいました。
担任の先生が「あ、クラスの画伯なんです」とすかさず紹介。
うわぁ〜、クラスの画伯に褒められちゃったよ〜♪
休み時間には、その画伯が自作のマンガ冊子を持ってきてくれて、座って見てるうちに、周りは人だかりに。
「ねぇねぇ、こっちも見て!」「このキャラはねぇ〜…」「これはこの子が描いたんだよ」「次の休み時間はいる?」「今度いつ来るの?」「絶対来なきゃダメ!」「このマンガ、1冊あげるよ」
一斉にしゃべるたくさんのまっすぐな瞳が、本当にまぶしくて。
そんなぁ、マンガはもらえないよ。みんなで大事に読んで。
チャイムが鳴り、振りかえり振りかえり席に戻った女の子の目が忘れられない。
…もうね、カワイクてカワイクて、感激でした。みんな、ありがとね。これだけで半年は無意味に生きて行けそうな気がした…ゴメンな、ダメな大人で…
授業後は、三國シェフや校長先生と別室で給食をいただいた。久々の給食もおいしかった〜。
しかし、三國さんはイイ仕事をされているなぁ〜。
だってあの世界の一流シェフ、有名なレストラン「オテル・ドゥ・ミクニ」の三國清三が、「食」を教えに小学校へ出向く…なかなか出来る事ではないと思います。子供にとっても本物のシェフが授業に来るのは新鮮でしょうね。
そんな良い授業に関われて光栄でした。
そして学んだ事。『伝えたい事は1つでいい』。やはり小学生のゆっくりペースにダイレクトに訴えるには、メッセージは1つで十分だと思いました。
その日はなでしこジャパンの試合が。
元サッカー少年だったという三國さんにお誘いいただいて、夕方からスポーツバーでサッカーをご一緒に観戦させていただきました。
3人でワイン3本あけて、フラフラ(笑)。さすが、本場フランス仕込みは違いますね。
なでしこも勝ったし、良かった良かった。
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