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2012/10/25

富士山に挑戦:3 須走ルート [本7合目ー8合目ー本8合目ー8号5勺目ー9合目ー山頂]

[2012年8/11(土)]
知らないうちに高山病を克服しつつ、AM2:30頃起床。皆がガサゴソし始めて自然に起きる。
さてここから防寒が必要! 持ってきた服をほとんど着る。
半袖Tシャツ + 長袖Tシャツ + 長袖Tシャツ + 薄手のパーカー + フリース + 綿の入ったジャンパー + ゴアテックスの上着。7枚重ね。
いいかげん着すぎかな、と思うけど、外は真冬のスキー場(しかも暴風)くらい寒いんだから。

↓ AM3:30頃 本7合目の宿を出発。
下を見ると、麓の光がちょっと見える。真っ暗な中ヘッドライトつけて登ってくる人がいる。R0022152_2

我々もヘッドライトをつけて行く。自分的には富士登山の中で、この暗闇を行く時間が一番ツラかった。
真っ暗闇の中、照らせる範囲は限られてて、どこが楽なルートか全く判断できない。大きな石を登りたくないのに。迷いも出て自然と歩みも遅くなる。強い風で目にゴミも入る(イヤイヤながら眼鏡装着)。空気が薄くてすぐ心臓がバクバクいう。人に置いて行かれる…。頑張って追いつこうとする。ムリをしたらもっとしんどくなる。
無理をしちゃイケナイ、あくまで自分のペースを守るしか無い、というキモチに自然となったのはこの辺から。
写真ナシ。自分的には当たり前だよネ、そんな余裕があるもんか(笑)。

<8合目> 3270m AM3:50頃「下江戸屋」到着
↓ 休憩時はうつむいて息を整えるのがやっとな私。(右)
人が撮ってくれた写真しか残ってない(笑)。
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<本8合目> 3370m AM4:35頃「胸突江戸屋」到着
↓ 白々と夜が明け始める。周りが見え始めると、少し登りやすくなる。
時間的にココでご来光を見よう、という話に。風が絶えず吹いてて寒い。

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↓ ネパールの山かと思うような旗がひるがえり、ここまで制覇した皆がカッコ良く見えるゾ。
私はなるべくおとなしくして、体力を使わないように夜明けを待つ。たまに持参した酸素スプレーを吸う。

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↓ 明るくなると、頂上はすぐそこに見える。

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↓ AM5:10。出た! ご来光! 天候悪くてダメかと思ったけど、見れて良かったー!
「綺麗だねー。でも綺麗という意味では蓼科山の方がキレイだったね。」と元も子もないコト言って仲間に苦笑される。キレイというより、高さがやはり違うのダ! 別格なのダ!

R0022199↓ 皆でご来光をバックに記念写真。

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そしてココで、高山病がそうとう辛そうだった仲間が一部脱退。唇まっ青になってうなだれてた。本7合目の宿で待ち合わせにする。いや、よく頑張ったよ!
AM5:15頃 本8合目を出発。

<8合5勺目> 3450m AM5:40頃「御来光館」到着
↓ 日が上がってきて少し暖かくなり、幾分登りやすくなった。
ここでは休憩場所もほとんどなく、少し立ち止まって通り抜ける感じで通過。

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↓ ここで、少し登った太陽を撮ったのが、一番キレイだった! 雲の上にいるよ、私達!
(もちろん心の声で、会話などしてない。酸素消費するから。)

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↓ 人に対してこの傾斜! 急〜! もう、歩みは超ゆっくりになっている。(酸素をムダに消費しないように)

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↓ 振り返ると、登ってくる人が列になってるのが見える。(右下)

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この8.5合目を出た辺りから、トイレに行きたくなってくる。
そういえば夜12時頃トイレに行ったきり、出発の朝3時にはしたくなくて行ってなかった! しくじった!
次の山小屋でトイレに行くゾ!

<9合目> 3600m AM6:15頃 到着
↓ この表示が嬉しい。ああ、もう9合目まで来たんだ…。

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↓ この9合目の建物が機能してなくてトイレはなかった…(涙)
トイレを先延ばしにしての登山はナカナカ…ね。

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↓ 振り返るとすごい景色。けど堪能する気持ちの余裕ナシ。w

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↓ 9合目で朝食のおにぎりを食べる。宿から3つ持たされたけど、自分の体と相談して1つだけが限界。気持ち悪くならないように。しかも寒いから冷蔵庫から出したおにぎりみたいにボソボソしてるし。

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AM6:30頃 9合目出発。
もうここからは写真を撮る余裕など、私にはナイ(笑)。
ダウンしてる人が道ばたに次々座っている。というか、伸びちゃってる人もいる。苦しそう。ダウンしてる人は子供や若い人が多い。体力があって早く登ってしまうので、逆に酸素不足になってしまう場合もあるのだそう。
隊長は後にこの様子を「戦場のようだった」と言っている。

倒れてる人を尻目に、私は地道に地道にゆっくり登る。たくさんの人に抜かされるのだけど、結果、倒れてる人を抜かす瞬間がある。休むと、次に歩き始めた時に心臓がよけい苦しくなるので、休まずに行けるスピードで、ゆっくり、ゆっくり行くしかないのだけど。
カメがウサギを追い越す瞬間とは、こういうものなのか。特段よろこびはナイ。
もう、ザック、ザック、という自分の靴音と、ゴーゴー、という耳を横切る強風の音しか聞こえない。
ずっと足元を見ながら「登山の“登”は、登美子(私の本名)の“登”」と、歩に合わせて心で唱えると、なんだか勇気が出たりした。そんな家族や友人からの励ましの言葉を思い出し、地道な歩みのスパイスに。

殺伐とした景色の中、頂上に連なる登山者の列を見ていると(なんだか死にに行く人の列みたいだなぁ〜)とふと思う。
高い場所=天=死界という発想からだろう、富士山頂に三途の川があってもおかしくないなぁー、と。
私達は今、三途の川を渡る一歩手前で、えんま様の裁きを待っている列なのか。
でも、死ぬにあたって富士山を登りきらないと死ねないのならば、自殺者はもっと減るんじゃないか。こんなに頑張らないと死ねないとすれば、死ぬのもひと苦労だなぁー。

などと考えていたら、最後の鳥居が見えてきた。
先に行ってた仲間がそこで笑ってる。

ああ、あそこが山頂か。

感動や、やり遂げた気持ち、そんなものより「ようやく終わるな」という気持ちの方が強かった。あぁもう登らなくていいんだ…。

と同時に、「頂上=天上界」という思考からか、昨年他界した父のことを思い出した。大好きだった亡き祖母、飼い犬ら天上界の人らと、日本で一番近い場所なんじゃないの、今自分がいるココは、と思ったらなんか泣けてきた。
頂上が、天国に一番近い場所のように思えたんだネ。
そういえば父は、病気が良くなったら四国のお遍路巡礼をしたいと言いつつ、できずに死んだんだった。大丈夫、キミの遺伝子のはしくれが富士山に登頂したから。四国とはカンケーないけどね。w
鳥居をくぐるとき、実はちょっとだけ涙ちょちょぎれたんだよ。ちょっとだけネ。

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<山頂> 3720m AM7:00頃 到着
↓ 鳥居を超えると、なんか大きい碑が立ってる。おおー、山頂じゃ!

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↓ 神社らしいけど、スルー。今思うとお守りくらい買っても良かったのに。
てか、トイレ、トイレ! やっとトイレに行ける!
酸素不足のせいか、若干気分も悪く、頭の後ろが少し痛い。ずっと持ってた高山病の種が、大きくなってる感じ。

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↓ 山頂の火口を1周する“お鉢巡り”の図。1周1.5時間はかかるらしい。私はもうしんどいし十分満足したのでパス。でも本当の最高地点「3776m」の剣ケ峰はお鉢巡りの途中にある。…いい、もう行かなくてイイ、最高地点とか恐れ多い。山頂まで来れた、でイイのです、アタシは(笑)。

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↓ 広い茶屋が4軒ほど。中で暖かい物が食べられる。
ここでしか買えないお土産もたくさん売ってる。

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↓ 登山バッヂとピンズを集めてる私としては、2種ゲット。イエーイ。

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↓ 山頂郵便局もあるらしいので、ハガキを買ってだす事にした。線が震えてる(笑)。

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↓ 恒例となりました!? 隊長がトムヤンクンをつくってくれた。山頂まで持ってくるなんてスゴイ! 美味しかったぁー。

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↓ 山頂よりの景色。雲海が低い。下界の景色は見えなかった。雲ってまだ上にもあって二層になってるんだね。

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↓ 頂上での私(右)。ここで寝転ぶと気持ちイイんだ、コレが。

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↓ ここが富士山の火口だ!

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↓ 近寄ってみたけど、風がすごく強く、キリがずっとかかってて全景は見えなかった。
動物の死骸とかあってもおかしくなさそうな、死の匂いがした。

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さて、ずいぶん頂上でゆっくりしたので下山する事にする。

※次の記事へ続く →

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